「今の職場ではキャリアアップできない」と焦りを感じ、転職でキャリアアップを目指す人も多いでしょう。
しかし、実際に何をしたら転職によるキャリアアップを成功できるかわからず、不安に感じる人も少なくありません。
今回は、転職でキャリアアップを成功させるコツや事例、継続的にキャリアアップするためのポイントを紹介します。
この記事を読めば、キャリアアップの意味について理解し、キャリアアップで自分の価値を上げるきっかけになるでしょう。
キャリアアップとは何か？意味を解説
キャリアアップとは「自分の能力・専門性を磨き、社会的に市場価値の高い経験や実績を積み上げること」です。
自分の理想の職場へ就職することや年収の増加と捉えている方も多いですが、自分の成長に加えて組織や会社に貢献することを含めてキャリアアップとしています。
キャリアアップの方向性は人それぞれで、以下のようなキャリアアップの例があります。
・昇進する
・企業や独立をする
・収入アップする
・別の企業へ転職し自分の経験を高める
・仕事の幅を広げて自身のスキル・経験を得る
・今より責任感のある業務に携わる
キャリアアップは「昇進」「責任感のある仕事」といった今の職場で達成したいと考える人もいれば、「転職」「収入アップ」「企業・独立」といった自分の環境を変えることで達成を目指す人もいます。
自分の方向性を定め、自分の将来像をイメージすることがキャリアアップの第一歩となるでしょう。
キャリアアップと似た用語の意味【スキルアップ・キャリアチェンジ】
キャリアアップと類似する用語に、スキルアップや、キャリアチェンジなどがあります。
似た用語ですが意味が違うので、それぞれ解説します。
スキルアップ
スキルアップとは、もともと持っているスキルをさらに高めることや、新しい技術を身につけたり、資格を取得したりすることで自身の能力を向上させることです。
スキルの向上は、自分の市場価値を高めることにつながるので、キャリアアップのため、まずスキルアップを目指してもいいでしょう。
ただし、やみくもにスキルを身につけても、組織や会社に貢献できな無ければキャリアアップの可能性は低下します。
自分のキャリアプランを考え、将来的な目標に必要なスキルを磨きましょう。
キャリアチェンジ
キャリアチェンジとは、新しいことにチャレンジできる環境に身を置きたい場合や、今の業界や職種が自分に合っていないと感じた場合に、未経験の業界・業種に転職することを指します。
ノルマのある営業職が向いていないと感じる、今よりクリエイティブな業界に行きたいなど、現状の働き方に違和感や息苦しさを感じるならキャリアチェンジが向いているでしょう。
キャリアチェンジは業界・業種のどちらか、またはどちらも変える道があります。
今までの経験を活かせる業界・業種への転職ができれば即戦力として活躍できる可能性がありますが、これまで経験を積んできた業界・業種から離れるため年収ダウンの可能性が高まります。
今後のキャリアプランを考えたときに、今と違う環境でチャレンジしたい気持ちがあるなら選択肢の一つとして考えておきましょう。
転職でキャリアアップを成功させる3つのコツ
転職でキャリアアップを成功させるためには、自分の現状や理想像を把握するのが重要です。
ここでは、成功させるための3つのコツを紹介します。
自己分析で自分の強みを把握しておく
まず、自己分析で自分のキャリアの棚卸しをして、自分の「強み」を把握します。
今までやってきた仕事を振り返り「好き・嫌い」「得意・苦手」で洗い出してみましょう。
例えば、「業務に必要なツールを作るのが得意」「決められたことをコツコツとするのが苦手」などです。
洗い出した中から整理して、自分の強み・弱みを探しましょう。
ただし、「好き」と「得意」は違います。自分の目指す目標によっては「好きで得意」なこと以外でも、「嫌いだけど得意」なことが強みになる場合もあります。
自分では嫌いだと思っている業務でも、深掘りしたら自分でも気づかなかった得意なことがあり、今後のキャリアプランに活かせる可能性があるからです。
自分の強み・弱みを把握しておくと、自分の能力を生かせる転職先を探す指標になるので、自己分析で自分のキャリアをしっかり深掘りしておきましょう。
将来的に目指すキャリアプランを明確にする
強みを見つけたら、自分が将来的に目指したいキャリアプランを考えます。
まずは、長期的な目標を立て、それを元に中期的な目標を立ててから、短期の目標を決めて達成していく流れがいいでしょう。
長期的な目標としては、「社長になりたい」「大きなプロジェクトの中心で活躍したい」や「家族と豊かな老後を過ごしたい」など、仕事以外の目標もありです。
長期的な目標では、大まかにでも将来の理想像を描いてみましょう。
そこから中期的な目標として5年後、10年後、20年後にどうなりたいかを考えます。
最後に、中期的な目標を達成するために、短期的な目標を立てて実践します。
例えば「大きなプロジェクトの中心で活躍する」ことを最終目標とするなら、短期的な目標としてマネジメントスキルを磨く、大きなプロジェクトに参加できる職場へ転職するなどがあります。
自分のキャリアプランを明確にして方向性を定めていきましょう。
描いた将来像と現状を比べて足りない部分を考える
自分のキャリアプランを立てたら、そのプランに対して現状で不足しているスキル・経験を把握しましょう。
把握した足りない部分をどのように補い、将来の理想の姿につなげられるかが成功の鍵です。
例えば、社内でより専門性の高い業務に携わる、セミナーや勉強会に参加するなどして、必要なスキルを高めていきましょう。
もし、今の会社では自分のキャリアに必要なスキルを得られないと感じたり、経験を身につけるまで時間がかかり過ぎたりなどといった場合には、経験を積ませてくれる会社へ「転職」する選択肢があります。
面接でキャリアアップを転職理由にするなら？例文3つ
もし、キャリアアップを理由に転職を考えたときに「キャリアアップのため」と伝えるだけだと、捉え方によっては職場の不満を言いたいだけだと思われてしまいます。
ここで紹介する例文を参考に、自分の方向性に合う例文と照らし合わせ、自分の強みを盛り込んだ転職理由を作りましょう。
専門性を深めたい場合
私は、○○業界での営業経験を活かして、より専門的な知識を身につけたいと考えています。
現職では、幅広い業界のお客様の対応をしてきましたが、一方で、私の得意分野や興味のある分野に特化する機会は少なく感じていました。
御社では、○○業界の営業に特化した営業を展開しており、実績やノウハウがあります。
御社に入社した際は、自分の専門性を深めながら、○○業界のニーズに応える営業ができると考えています。
上流工程に参加していきたい場合
私は、システムエンジニアとして、○○のシステム開発に携わってきました。
作業の中でプログラミングやテストの経験を積み技術力を高めましたが、今後は、基本設計などの上流工程に参加して、自分のアイデアを形にしたいと考えています。
現職では、上流工程の業務はクライアントの指示に従うことが多く、自分の考えを反映するのが難しい状況でした。
御社では、自社サービスで企画・開発をしており、上流工程から携わることができると伺いました。
御社で自分の技術力、創造力を発揮し御社に貢献したいと考えております。
業務の領域を広げたい場合
私は、経理として、○○の業務を担当してきました。
経理業務をする中で、経営企画に興味を持ち、会社の経営判断について理解を深めました。
今後、経理だけでなく経営企画の業務にも携わり、自分のできる業務の範囲を広げたいと考えています。
現職では組織の体制の問題で、異動の機会が限られています。
御社は、経理から営業企画の業務へキャリアチェンジが可能とのことで、自分のキャリア
アップに最適だと考えております。
転職パターン別のキャリアアップの成功事例
転職でキャリアアップをする方法として4パターンあります。
ここでは、それぞれの特徴と成功例を紹介します。
同業種・異職種の場合
自分の業界に関する知識や経験を活かしつつ、新しい職種にチャレンジするパターンです。
仕事の幅を広げたり、より業界の専門性を高めたりできる可能性があります。
違う職種でも、業界の知識・経験や、業界で築いたネットワークなどを活用して、仕事の幅を広げられます。
成功例としては、食品メーカーの営業職から同業種の研究開発職へ転職し、専門性を高め年収アップを実現するなどがあります。
異業種・同職種の場合
自分の職種に関する知識や経験を活かしつつ、違う業種へチャレンジするパターンです。
職種の知識・経験は他業種でも重宝されるため、比較的有利に転職を進められます。
業界によって働き方や裁量、ポジションの基準が異なるケースが多いのでため、働き方・、職場改善や年収を上げられる可能性があります。
成功例としては、保険業界の営業職から、電気メーカーの営業職へ転職し、働き方改善と裁量権のある働き方を実現するなどです。
異業種・異職種の場合
知識・経験がない業種・職種へキャリアチェンジするパターンです。
新しい知識・経験を得たり、成長している業界へ転職したりして、自分の可能性を広げられます。
知識・経験を得たい業種・職種にキャリアチェンジして、必要な知識・経験を得てから改めて転職するなど、プロセスを踏んでキャリアアップをする方法もあるでしょう。
例えば、メディア業界のライターから、IT業界の広報担当へ転職しITスキルを得られる環境を実現したなどが成功例として挙げられます。
同業種・同職種の場合
同じ業種・職種に転職し、今までの知識・経験を活かしてキャリアアップを目指すパターンです。
企業は「プレイングマネージャー」を求めているので、知識・経験に加えて、リーダーとして活躍した実績やチームをまとめた経験などがあればポジションアップしやすいでしょう。
転職でポジションアップできれば、裁量や仕事の幅が広がり、年収アップにもつながるでしょう。
成功例として、通信インフラ業界のシステムエンジニアから同業種・同職種へ転職して、プロジェクトマネージャーとして活躍し、年収アップとマネジメント能力を磨ける環境を実現するなどがあります。
現職でキャリアアップを見込める可能性も考える
キャリアアップの手段として、必ずしも転職に固執する必要はありません。
自分のキャリアを見直してみたり、上司に相談してみたりするだけで、あっさりと解決する可能性もあります。
安定している企業であれば、焦って転職をするより現職のままキャリアを磨く可能性を探るほうが無難かもしれません。
短絡的に「転職でキャリアアップを目指そう」と考えずに、視野を広げて理想のキャリアを実現できる選択肢を探しましょう。
継続的にキャリアアップするために必要な3つのポイント
転職など、アクションを起こしてキャリアアップに成功してからも、ゴールでなければまた目標を定める必要があります。
ここでは、今後も継続的にキャリアアップをしていくために心がけるポイントを紹介します。
定期的にキャリアプランを見直す
これからもキャリアを積むために、定期的なキャリアプランの見直しが重要です。
結婚・出産など自分の現状や、人間関係、転勤など環境の変化、社会情勢など状況次第で変えましょう。
定期的に見直すことで、かなえたい目標の再認識にもなります。
目標の軸をはっきりさせる
自分の目標や方向性の軸を明確にしておきましょう。
軸を決めておくと、今の会社が自分の将来像から遠ざかると感じた場合に、転職の道を考えられます。
転職の際に自分の軸を明確にしておけば、理想的なキャリアプランに近づけるでしょうます。
自分が何をしたいかを伝えられるよう用にしておけば、求人情報をさがすときはもちろん、応募書類や面接での受け答えにも説得力が生まれます。
新しいスキル・実績を積んで強みを増やす
目標実現のために、新しいスキル・経験や実績を積みましょう。
目標を定めて、ひとつひとつ達成していくことが自分の描く将来像に近づくアプローチ方法です。
目標に向け自分を磨けば、将来的に転職をする・しないにかかわらず自身の理想のキャリアにつながるでしょう。
まとめ
転職でのキャリアアップは、自分の目指すキャリアプランを明確にできれば決して難しくはありません。
キャリアアップの意味を理解し、自分の将来像から目標を立て転職活動を行えば、理想の働き方に近づくでしょう。
その上で、理想のキャリアのために、どんな業種・職種がいいのか、そもそも転職以外の方法で実現できるかなど、広い視野で考えることが重要です。
キャリアプランを定期的に振り返り、必要な経験・スキルを磨き、目標に向かってキャリアアップしていきましょう。
コメント